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磁気式エンコーダーAS5145B の攻撃。痛恨の一撃だ!
2015年09月10日
こんにちは、お久しぶりです。
時間が経つのは早いものですね。
きちんと記事を公開するのは久しぶりのこととなってしまいました。
今回は散々苦しめられた磁気式エンコーダーについて書きたいと思います。
まえがき
現在自分はハーフマウスを鋭意製作中なのですが、その途中で件の磁気式エンコーダーAS5145Bに苦しめられることとなったわけです。
制作にあたって、モーターはmk06-4.5を使用し、磁石はΦ2のネオジウム磁石、エンコーダーの固定方法等においてはこちらの記事(全3記事)を参考にさせていただきました。
で、結局何が起こったのかというわけなのですが、Duty一定でモーターを回したところエンコーダーの値が振動しました。コレがそのログです。
縦軸が速度[mm/s]、横軸が時間[msec]です。
ご覧の通り、周期的な振動が発生してることがわかります。
このズレが小さい物であればよかったのですが、こんなにズレるのでは到底無視できるものではありません。
ちなみに速度を上げると周期が小さくなり、ズレ幅は大きくなります。
というわけで、原因究明への旅が始まりました……。
では、何が原因となっているのでしょうか?
幸いにしてツイッタ―上には心優しい先達がたくさんおり、デバックの手助けをしてくれました。
この場を借りて感謝させていただきます。本当にありがとうございました。1人では間違いなく心が折れていたと思います。
話を戻しましょう。
結局、原因として考えられるのではないか、という候補に挙がったのは以下のようなことです。
・位相計数モードが上手く使えてない
・エンコーダーが壊れている
・エンコーダーのはんだ不良
・足回りにシコリ(かみ合わせの悪い場所)がある
・磁石の回転軸が、磁石の中心とずれている
・磁石の軸とエンコーダーの軸がずれている
・磁石の磁力が足りてない(磁石が小さい
・モーターの磁力と磁石が引き合っている
さて、上記の原因を検証した結果を軽くまとめてみます。
・位相計数モードが上手く使えてない
→間違ってなさそう。ダメならもっとめちゃくちゃな値になるはず?
・エンコーダーが壊れている
→オシロでICの足を見ると半波長ずれた区形波が出てるので、大丈夫そう。
・エンコーダーのはんだ不良
→何度もやり直しても出力に変化がないので、これではなさそう。オシロでもノイズはなし。
・足回りにシコリ(かみ合わせの悪い場所)がある
→モーターを外して外部動力(ステッパー)で回しても変化なし。車軸に問題がある可能性はあるが、左右どちらでも、作り直しても、ズレは対して変化しないので考えづらい。
・磁石の回転軸が、磁石の中心とずれている
→回転軸と中心が明らかにずれたものと、あまりずれていないもので比べても、結果に大した変化はないので、主要な原因ではなさそう。
・磁石の軸とエンコーダーの軸がずれている
→可能性大。モーターマウントごと手で傾けたりして位置を変えると周期的なズレが大きく変化する。
・磁石の磁力が足りてない(磁石が小さい
→可能性あり。Φ4の磁石に変えたところズレが少し小さくなった。
・モーターの磁力と磁石が引き合っている
→モーターをエンコーダーから離してみても、モーターを外して外部動力(ステッパー)で動かしても、結果にあまり変化が見られないので関係なさそう。
赤字になっている、磁石とエンコーダーの位置関係の問題が大事そうです。その時のログが残っていたので載せておきます。
青色のプロットがモーターマウントを固定した場合、赤色のプロットが手で傾けたうちズレの小さいものです。
上記した原因候補の中ではコレが圧倒的に値が変化する要因であったので、個人的にはコレで決まりじゃないかと考えています。
というわけで、磁石とエンコーダーの軸を合わせるために、頑張ってICをパッドギリギリにつけたり、磁石を大きい物に変更したりと頑張った結果が以下のログです。
上の方であげたログと比べれば格段にズレが小さくなっています! やったぜ
ただし、ズレ自体はまだ存在しているわけですが……。
少し――と呼べるかわかりませんが――ズレはまだ残っています。これに関してですが、ある程度のズレは素子の特性上仕方ないのではないか、というのが現在の見解です。というのも、まわりの磁気式エンコーダー使っている方々もズレは生じているというのが理由です。
このズレの補正の仕方はこちらを参照すると良いのではないかと。
あるいは、もっとズレを小さくする方法はあるかもしれませんが、ずいぶんと心が削られてしまったので必要に迫られるまではこのままでいきます。
ここまで読んでくれてありがとうございます。
もし、何か助けとなったのなら幸いです。
最後にこの一件の教訓を載せて締めとさせていただきます。
それは、
ということではもちろんなく、
です。
(今回の件も、きちんと磁石がエンコーダーの中心に来るように設計できていれば問題なかったわけですし。)
時間が経つのは早いものですね。
きちんと記事を公開するのは久しぶりのこととなってしまいました。
今回は散々苦しめられた磁気式エンコーダーについて書きたいと思います。
まえがき
現在自分はハーフマウスを鋭意製作中なのですが、その途中で件の磁気式エンコーダーAS5145Bに苦しめられることとなったわけです。
制作にあたって、モーターはmk06-4.5を使用し、磁石はΦ2のネオジウム磁石、エンコーダーの固定方法等においてはこちらの記事(全3記事)を参考にさせていただきました。
事の起こり
で、結局何が起こったのかというわけなのですが、Duty一定でモーターを回したところエンコーダーの値が振動しました。コレがそのログです。
縦軸が速度[mm/s]、横軸が時間[msec]です。
ご覧の通り、周期的な振動が発生してることがわかります。
このズレが小さい物であればよかったのですが、こんなにズレるのでは到底無視できるものではありません。
ちなみに速度を上げると周期が小さくなり、ズレ幅は大きくなります。
というわけで、原因究明への旅が始まりました……。
原因は何?
では、何が原因となっているのでしょうか?
幸いにしてツイッタ―上には心優しい先達がたくさんおり、デバックの手助けをしてくれました。
この場を借りて感謝させていただきます。本当にありがとうございました。1人では間違いなく心が折れていたと思います。
話を戻しましょう。
結局、原因として考えられるのではないか、という候補に挙がったのは以下のようなことです。
・位相計数モードが上手く使えてない
・エンコーダーが壊れている
・エンコーダーのはんだ不良
・足回りにシコリ(かみ合わせの悪い場所)がある
・磁石の回転軸が、磁石の中心とずれている
・磁石の軸とエンコーダーの軸がずれている
・磁石の磁力が足りてない(磁石が小さい
・モーターの磁力と磁石が引き合っている
検証してみると
さて、上記の原因を検証した結果を軽くまとめてみます。
・位相計数モードが上手く使えてない
→間違ってなさそう。ダメならもっとめちゃくちゃな値になるはず?
・エンコーダーが壊れている
→オシロでICの足を見ると半波長ずれた区形波が出てるので、大丈夫そう。
・エンコーダーのはんだ不良
→何度もやり直しても出力に変化がないので、これではなさそう。オシロでもノイズはなし。
・足回りにシコリ(かみ合わせの悪い場所)がある
→モーターを外して外部動力(ステッパー)で回しても変化なし。車軸に問題がある可能性はあるが、左右どちらでも、作り直しても、ズレは対して変化しないので考えづらい。
・磁石の回転軸が、磁石の中心とずれている
→回転軸と中心が明らかにずれたものと、あまりずれていないもので比べても、結果に大した変化はないので、主要な原因ではなさそう。
・磁石の軸とエンコーダーの軸がずれている
→可能性大。モーターマウントごと手で傾けたりして位置を変えると周期的なズレが大きく変化する。
・磁石の磁力が足りてない(磁石が小さい
→可能性あり。Φ4の磁石に変えたところズレが少し小さくなった。
・モーターの磁力と磁石が引き合っている
→モーターをエンコーダーから離してみても、モーターを外して外部動力(ステッパー)で動かしても、結果にあまり変化が見られないので関係なさそう。
赤字になっている、磁石とエンコーダーの位置関係の問題が大事そうです。その時のログが残っていたので載せておきます。
青色のプロットがモーターマウントを固定した場合、赤色のプロットが手で傾けたうちズレの小さいものです。
上記した原因候補の中ではコレが圧倒的に値が変化する要因であったので、個人的にはコレで決まりじゃないかと考えています。
それで、どうした?
というわけで、磁石とエンコーダーの軸を合わせるために、頑張ってICをパッドギリギリにつけたり、磁石を大きい物に変更したりと頑張った結果が以下のログです。
上の方であげたログと比べれば格段にズレが小さくなっています! やったぜ
ただし、ズレ自体はまだ存在しているわけですが……。
残ったズレについて
少し――と呼べるかわかりませんが――ズレはまだ残っています。これに関してですが、ある程度のズレは素子の特性上仕方ないのではないか、というのが現在の見解です。というのも、まわりの磁気式エンコーダー使っている方々もズレは生じているというのが理由です。
このズレの補正の仕方はこちらを参照すると良いのではないかと。
あるいは、もっとズレを小さくする方法はあるかもしれませんが、ずいぶんと心が削られてしまったので必要に迫られるまではこのままでいきます。
最後に
ここまで読んでくれてありがとうございます。
もし、何か助けとなったのなら幸いです。
最後にこの一件の教訓を載せて締めとさせていただきます。
それは、
磁気式エンコーダーなんか使うべきではない!
ということではもちろんなく、
設計はしっかりとやるべし!!
です。
(今回の件も、きちんと磁石がエンコーダーの中心に来るように設計できていれば問題なかったわけですし。)
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