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2024年05月17日
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マウスにおけるスラローム走行

2014年12月30日


今回はマイクロマウスにおけるスラローム走行について解説していきます。

これは僕個人の考えですので、間違っている可能性が大いにあります。間違いを見つけたらご指摘お願いします。


スラローム走行って?

雑に言ってしまえば車とかでやるカーブ走行です。

(皆スラロームスラローム言うけど、ググってもマウスの記事ヒットしないし…)と思っていたんですが、今調べたらRTさんがいい感じの記事を書いてくださっています。
素晴らしい記事

まずは、この記事を読んで、スラロームのあるなしで如何に走行タイムが変わるかを実感してください(記事中段の動画参照)。

どうです、やりたくなってきたでしょう?



以下の記事では前提として、高校物理の知識を要求しています。ご了承ください。


そもそもスラロームとは何ぞや?

先ほど紹介した記事の最後の方にスラロームが図解されています。
が、おそらくこれからスラロームを導入しようという方は図を見てもよくわからないのではないのでしょうか?
少なくとも、スラロームを導入する頃の僕に見せても分からないと思います。
なので、より細かく説明していきます。


ということで例の図です。



黒い部分は直進で、カラフルな部分がスラロームですね。
どうやら3種類に分かれているようですが、よくわかりませんね。


なので……




どーん。


あっさりしましたね。なんだか2つくらいなくなりましたが、軌跡的にはコレで曲がれそうじゃないですか。円っぽいし。

で、実際やってみるとどうなるかというと……






普通に曲がれます(たぶん)。僕はやってないのでわかりませんが出来るはずです。


じゃあ、「円弧だけでわかりやすいしコレでいいじゃないか!」というと、そういうわけにもいきません。



円弧だけのスラロームは何がまずいのか?


ここで角速度を考えてみましょう。この円弧だけのスラロームでは角速度は下図のように変化するはずです。



はい、不連続ですね。
コレでピンときた方もいるかもしれません。

直進区間から円弧区間、円弧区間から直進区間へ移る時角速度には不連続な飛びが生じています。角加速度は角速度の微分で表されるので、この飛びにおいて角加速度は無限大に発散します。

この無限大というのがよくないわけですね。ステッピングモーターなら脱調しますし、DCモーターなら追従しきれません。


角速度を連続にすると…?

では、角速度を連続にしましょう。
直進時の加減速と同じですね。角速度の飛びをなくしたのが下の図です。



緑色の加減速区間が追加されました。これで角速度に飛びがなくなりました。
やったね。

いや、まだ微分不可能じゃないかというツッコミはちょっと置いておきますごめんなさい。

さて、この加減速区間を追加するとマウスが描く軌跡はどうなるでしょうか?



なんと元の図から消したうちの1つが戻ってきました! あとはオフセット区間があればスラローム完成です。

では、オフセット区間へ…と行く前にもう少しこの図を見ていきましょう。

一見この図は円弧のみのときと軌跡は変わらないように見えますが、それは図が小さいからです。



というわけでわかりやすい分解図。こうしてみると、緑の部分は円弧のみと比べ曲率が緩やかなことがわかりますね。個人的にはこの図がスラロームを最もよく表していると感じてます。

ちなみに、図中下部の緑の曲線はクロソイド曲線といいます。興味のある方は調べてみてください。



そして、スラローム完成へ……

では、最後にオフセット区間を入れます。このオフセット区間、ただの直進です。つまり、カーブの前後にちょびっと直進区間を入れてあるだけなのです。

なので、スラローム自体はオフセット区間がなくても成立します。では、オフセット区間がなくていいかというと、入れることを強くオススメします。(なんかさっきもこんな流れあった気がしますが)

実際にスラロームを導入するとわかりますが、計算上の軌跡と実際のマウスの軌跡は一致しません。それにはスリップ角だとか難しい要因が関わってくるのですが、ここでは省略します。

大事なことは計算と現実は一致しないということです。

そこで、オフセット区間が活きてきます。

このオフセット区間があるおかげで、スラロームが計算より伸びたらその分オフセット区間を短くするというようにして調整することが出来るわけです。

また、このオフセット区間は直進であるため、階段状のスラロームの連続区間であっても姿勢制御をかけることが出来ます。(まあ、これはかけない方が安定する人もいたり、と機体によるようですが)


というようにオフセット区間は十分なメリットを含んでいるわけです。ぜひ入れましょう。


結局、スラロームって?


これまでの記事で説明したことをまとめると…

・オフセット区間 = 直進
・それ以外 = 角速度の台形加速

これだけなんです。

つまり、スラロームとは直進と角速度の台形加速の組み合わせである




実装にむけて

前述のようにスラロームとは直進と角速度の台形加速の組み合わせです。乱暴な言い方をするなら、直進時の形加減速の速度でなく角速度バージョンです。

最後にヒントとして対応表を乗せておきます。
頑張ってください。




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忘年会

2014年12月28日

これから忘年会です!!

僕はお酒は飲まない予定ですが、今年最後の飲み会楽しんできます。

今回は何人遅刻するんでしょうか?

まあ、忘れられないこともありますが…。たりプロとか

全日本大会お疲れ様でした

2014年11月24日
マイクロマウス全日本大会、ついに終わりましたね。

我がかに☆かまはフレッシュマン3位という結果でした。個人的には3位という準位よりもオートスタートで斜めまで入れたにも関わらず5回走りきったのがとてもうれしかったです。例のBGMが鳴らせなかったのは少し残念ですが…

また、Mice全体として見ても、フレッシュマンでは3人が特別賞、クラシックでは吸引ファン×2の人とか、今年で引退すると宣言した人が優秀な成績を取っていただき、かなり結果を残せて部長としては喜ばしい限りです。
そして、何より見学に来てくれた新入生や現役生のモチベーションに火が付いたようであり、今後のMiceも安泰ですかね。

何はともあれ、全日本大会スタッフ並びに参加者の皆さん、本当にお疲れ様でした


パッツンパッツン から ぷるんぷるん へと

2014年11月02日

タイトル見てわかるように今回は自分の使ってるタイヤについて書きます。

前回の記事でさらっと触れてますが、東北大会の前日にかに☆かまはタイヤを履き替えています。
そのときは、DCマウスでよく用いられるようなミニッツのやわらかいタイヤを引き延ばして無理やり履かせていました(パッツンパッツン



しかし、東北大会が終わって帰ってきてさて調整をするかとマウスを見ると……






何ということでしょう!!
パッツンパッツンは晴れてバツンへと進化していました。


さて、これでは走れないのでタイヤを変えなくてはいけません。
元のタイヤに戻すという選択肢もあったのですが、Miceの創造神さまの声などがあり、ウェットスーツを履かせることに決めました。(ぷるんぷるん

参考 ウェットスーツ(東京ハンズ

今はこれを細く切って両面テープでタイヤに巻きつけています。



見づらいですが、タイヤの切れ端の部分は糸で縫って段差が生じないようにしてます。
裁縫しても少し段差は生じてしまいますですが……(いい案募集中です


ともあれ、効果の方はというと

・ウェットスーツにしてから格段にグリップ力があがり加速度を3000mm/sから4000mm/sに!
・埃に強くなり、5回の走行で1度もコロコロせずとも安定して走れます
・しかし、心なしかスラロームが膨らんでる気が…→スリップ角を導入すれば解決?

ということで、皆さんにもウェットスーツオススメですよ!

こんなのもあるみたいですし。

速さや安定性を求める方はぜひどうぞ。



東北大会とか

2014年10月16日
もう今更感漂いますが、東北大会についての感想など書こうかと思います。

まずは、運営してくださった方お疲れ様でした。とても至れり尽くせりで楽しかったです。

肝心の結果ですが、走行タイム8秒798でフレッシュマンクラス第2位でした。
やはりというべきか優勝はかの先輩に奪われてしまいました……。
第1位とのタイム差は約0.4秒で、しかも第1位の最短は遠回りな道を通るという大チャンスだったにも関わらずパラメータでごり押されたのが悔しくてなりません。

とりあえず見つかった課題としては

探索走行は1回の往復では十分でない
・もっと自分のマウスを信じること
・前日にタイヤ交換は止めた方が…

というところな気がします。

次の大会は学生大会になりそうです。
フレッシュマンとかないので、はやく斜めを導入して先輩との距離を埋めなければ!



追伸
せっかくタイヤをいただいたのに、倒せず申し訳ありませんでした
昇圧頑張ります